何冊よめるかな?

本棚の肥やしと化した本たちを供養するため始めたブログ

14冊目 幻獣標本箱

『幻獣標本箱』柄本創 著、読了。

GW前に、友人がプレゼントしてくれた本。

以前、『ろくろ首の首はなぜ伸びるのか』という本を読んだことがある。10年以上の前のことなので、内容はほとんど憶えていないが、ろくろ首などの空想上の生物の身体的特性を、現実の解剖学、生理学、生物学などの知見に基いて考察するという、アカデミックで知的エンターテインメントに満ちた一冊だったと記憶している。本書、『幻獣標本箱』もそれに類するエンタメ性を持った一冊だ。

本書は、日ノ丸大学生物学部応用生物学科形而上生物研究室wの多々良源五郎教授や、謎多きロシア人科学者アレクサンドル・ヒロポンスキー氏wwらが採集したという幻獣の標本が紹介するものだ。妖精やドラゴン、マンドレイクなど、私たち一般庶民には、絵本や物語の中でしかお目にかかれない生き物の標本が、解説付きで紹介されている。解説のほとんどは「今後の更なる調査・研究が必要である」とされている。これは、発見された個体数があまりに少ないために、こうした学問領域の研究が思うように進まないことに由来するものと想像される。

ももう20年早く本書に出会っていれば、形而上生物の研究者を目指していたに違いないw若い読者が増えて、この領域の研究が、今後発展することを強く望む次第であるwww 

幻獣標本箱

幻獣標本箱