2冊目 銀河英雄伝説2〜野望篇
本書の主要トピック
・帝国の内戦(リップシュタット戦役)
・同盟のクーデター(ドーリア星域会戦など)
・ラインハルト帝国宰相に(実質的な独裁体制を確立)
そしてもうひとつ、この巻の中で「銀英伝」という長大な物語の中でも、最も重要なエピソードの一つが描かれる。だが、それについては触れないでおくことにする。
私は、いわゆるネタバレが気にならない人間だ。だが、「銀英伝」については、少しの後悔がある。私が、初めて「銀英伝」を観ていた時期に、某ネットラジオで、あるエピソードについて、ネタバレをされてしまった。それでも、私にとって、「銀英伝」は最高に面白いアニメ作品となったのだが、もし、そのエピソードについて、何も知らずに観ることができていたら、もっと大きな衝撃を受けていたに違いない。世の中で、ネタバレを嫌がるひとたちの気持ちが、とてもよく理解できた。
そんなわけで、この巻の中で描かれるエピソードについても、触れないでおく。もし、仮に、万が一、ありえないことだけど、何かの間違いで、「銀英伝」にまだ触れたことがないひとが、この銀河の中にいた場合、そのひとが初めて触れたときのことを配慮して。
「もうすぐ戦いが始まる。ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては意味がない。(中略)かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利に比べれば、たいした価値のあるものじゃない……それでは、みんな、そろそろ始めるとしようか」(ヤン)
「政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。それは個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂をとってもそれを批判することができない状態を、政治の腐敗というんだ。」(ヤン)
「そして、当分はおたがい会わないようにしましょう」
「姉上!」(中略)
「疲れたら、わたしのところへいらっしゃい。でも、まだあなたは疲れてはいけません」(ラインハルト、アンネローゼ)