何冊よめるかな?

本棚の肥やしと化した本たちを供養するため始めたブログ

10冊目 科学哲学の冒険

 『科学哲学の冒険』 戸田山和久 著、読了

 

私は著者のファンだ。今までにも何冊か戸田山先生の著作を読んできた。私は戸田山節が好きなのだ。

正月から戸田山先生の『哲学入門』を読んでいる。非常に興味深い本だ。入門書とはいいながら、内容はとても濃い。しかも分厚い。だからちょっと難しい。『哲学入門』に挑戦するのは、今度で3回目。回を重ねるに連れて、だんだん理解は進んできてはいるが、第3章辺りから、ちょっと着いていけない感がある。そこで、『哲学入門』をより理解するために、まずは本書を読むことにした。

 

本書は、科学哲学の入門書である。主に科学に対する態度が論じられている。科学に対する態度は、科学的実在論、観念論、反実在論の3つに大別できるらしい。そして著者は、科学的実在論の立場から、本書を通じて、科学という営みを擁護することを試みている。それぞれの立場がどのようなものであるか、といった内容にはここでは踏み込まない。残念ながらおバカな私の頭では、一読しただけでは、踏み込んで感想を述べるだけの整理ができていないからだ。

しかし、本書は 実に面白かった!はじめてとなる今回の読書体験だけでは、この本の内容を血肉化して、自分の世界観に組み込むほど深く理解はできなかったけれども、本書は、今、私が興味を持っていることに、非常に接近した議論がなされていることはわかった。直ぐに再読して、できるだけ血肉化できるように読み込みたいと思った。少なくとも、本書の内容が私の脳髄博士にインストールできれば、私の世界観のヴァージョンアップになること間違いなし!という確信が持てた。ますます戸田山先生のファンになってしまった。 

科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)

科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)