何冊よめるかな?

本棚の肥やしと化した本たちを供養するため始めたブログ

有限の自覚

かけがえのなさの重さに耐えかねて麒麟淡麗グリーンラベル

今年の目標

2018年は、結局41冊しか読まず、目標達成できなかった。お恥ずかしいかぎりだ。 2019年も、昨年同様、年間50冊を目標に読書をするという目標を継続したい。 感想はできるだけ簡潔に記したいが、今年はテキストを精緻に読みたいとも思っているので、ぼぼぼぼ…

非不惑

成るようにしか成らないし為せば成る為さねばならぬかもしれないし

ズレ違い

偽物の嘘に傷つきたいガール、一人遊びに夢中のボーイ

2018-41 論壇の戦後史

奥武則 著『論壇の戦後史』読了 久しぶりに書店をウロウロしているときに平積みにされている本書を発見。私は最近、埴谷雄高に興味があるので、戦後史の流れの中で埴谷はどんな役割を果たしたのか知りたかった。本書の索引を見ると埴谷の名があったので、即…

2018-40 悪について

中島義道著『悪について』読了 私にはひとに誇れるような才能は何もない。だが、強いて挙げるとすれば、(こどものころは)哲学的センスだけはあったと言えるかもしれない。 「哲学とはなにか」という問い自体が哲学になりうるほど、この学問を一言で言い表…

2018-38,39 火星の人(上・下)

A.ウィアー著『火星の人』(上)(下)読了。 少し前、名作の誉れ高い某少年コミックを読んだ。全数十巻のうち、5巻まで読んでやめてしまった。どんな難局に陥っても、最終的には「気合」や「勇気」だけで乗り切ってしまう。今の私にはそれが興冷めにしか思…

ボヘミアン・ラプソディ

映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観た。というか、たった今観終わって帰ってきたところだ。 一年くらい前になるだろうか。YouTubeでQueenの動画を観ていたら、『ボヘミアン・ラプソディ』のトレーラーが流れてきた。少し興味が湧いたがどうせ私の住む片田舎…

2018-33,34,35,36,37 〈新〉英語をはじめからていねいに(入門編・完成編)、入門英文解釈の技術70

①安河内哲也著 『安河内の〈新〉英語をはじめからていねいに(入門編)』 ② 同 『安河内の〈新〉英語をはじめからていねいに(実践編)』 ③桑原信淑著『入門英文解釈の技術70』 読了 だいぶブログの更新が滞ってしまった。 絵の方はサボってはいない。絵の先…

ラスト・レコーディング / BILLIE HOLIDAY(45min)

私がまだ女性ボーカリストものを聴けなかった頃、ジャニスと宇多田ヒカルだけが例外だった。そこに加わった第三の例外がビリー・ホリデイだった。 ラスト・レコーディング アーティスト: ビリー・ホリデイ,レイ・エリス・オーケストラ 出版社/メーカー: ユニ…

太陽と戦慄 / KING CRIMSON(30min)

(『あそびあそばせ』のオリヴィア風に)エ?別ニ舐メテルワケジャナイヨ? あのー、ちがうんですよ、えっーと、実はさくらももこの絵柄が一番難しいっていうじゃないですか?それに果敢に挑戦してみたんですよ… って、スミマセン!!放射状のコロナの部分がど…

旅路二季節ガ燃エ落チル / eastern youth(60min)

「イースタンは俺にとって応援歌なんだ」 私にeastern youthを教えてくれた友人は、後にそう語った。 それは私にとっても同じで、何度イースタンに救われただろう。 旅路ニ季節ガ燃エ落チル アーティスト: eastern youth 出版社/メーカー: トイズファクトリ…

呪われし地球人たちへ / MAGMA(45min)

MAGMAの楽曲は「聴く」よりも「鑑賞する」と言ったほうが正しい。 プログレッシブすぎてトランスしたロック。 汝、ズールの音楽を体験せよ! 呪われし地球人たちへ アーティスト: マグマ 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 1991/03/21 メディア: CD…

TROUT MASK REPLICA / CAPTAIN BEEFHEART & HIS MAGIC BAND(150min)

これまたアルバム・アート界の中でも屈指の有名度を誇るジャケ。ドン・ヴァン師匠に於かれましては、めちゃくちゃ生臭そうですが。 深酒するとこのアルバムを無性に聴きたくなります。ギャンギャンしたギターが堪りません。もちろん師匠の野太いお声もね♡ ト…

BOTH SIDES OF THE GUN / BEN HARPER(35min)

ベン・ハーパーはライブにも行ったくらい大好きだが、このアルバムくらい以降からあまり一生懸命聴かなくなしまったなぁ。こうして振り返ると、イノセント・クリミナルズ時代が一番好きだったってことなのですね。 早くもこんなことをしていて本当に上達する…

Mad For Sadness / Arab Strap

若さは不安定の代名詞になり得る。若者はとかくタナトスの誘惑に駆られるものだ。 音楽はタナトスの代弁になり得る。これは私が若者だった頃、私のタナトス受容体に対するリガンドとなった一枚である。 マッド・フォー・サッドネス アーティスト: アラブ・ス…

かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう / 早川義夫(25min)

アンニュイとはまた違うんだけど、癖になる独特な、一種異様な声。 どの歌も映画的な感じがするのだけれど、「映画とは何か」を定義できないでいる私だから、結局うまく捉えられていないってことなんだろう。でも、「文学的」というよりは「映画的」な雰囲気…

HEART STATION / 宇多田ヒカル(15min)

宇多田ヒカルの中で一番好きなアルバムかもしれない。 HEART STATION アーティスト: 宇多田ヒカル 出版社/メーカー: EMI Records Japan 発売日: 2008/03/19 メディア: CD 購入: 7人 クリック: 681回 この商品を含むブログ (507件) を見る

master and everyone / bonnie 'prince' billy (45min)

まだウォークマンしか持ってなかった頃、一時期、チャリ通でずっとこればっか聴いてたなぁ。 MASTER AND EVERYONE アーティスト: BONNIE PRINCE BILLY 出版社/メーカー: DRAG CITY 発売日: 2003/01/11 メディア: CD クリック: 1回 この商品を含むブログ (7件)…

あぶらだこ(舟盤)(25min)

バンドとしての在り方が普遍的なバンドだと思う。 私の理想のバンドのひとつ。 あぶらだこ アーティスト: あぶらだこ 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード 発売日: 2008/06/06 メディア: CD 購入: 2人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (28件) を見る

NEVER MIND / NIRVANA(60min)

絵が描けるようになりたい。絵が描けるようになるためには、とにかく毎日描くことが大切らしい。 これはゴッホの言葉。 人が偉大さに到達するのは、ただ衝動に身をゆだねることによってばかりではない。感じることと実際にできることとの間を隔てる鋼の壁を…

最近買ったCD

1枚目 SWEET MACHINE アーティスト: BTB特効 出版社/メーカー: ULTRA-VYBE, INC. / PAN PACIFIC PLAYA 発売日: 2018/07/11 メディア: CD この商品を含むブログを見る Mちゃんへ 君が生まれたとき、ボクはこんなメールを送りましたね。 昔、インドの偉いお坊…

2018-32 埴谷雄高 独白 「死霊」の世界

埴谷雄高 著『埴谷雄高 独白「死霊」の世界』読了 本書は1995年にETV特集で放映された同名の番組を書籍化したもの。埴谷自身が『死霊』について自己解説をした番組だ。 埴谷雄高とゆらゆら帝国(坂本慎太郎)には共通点があると思う。そして、その共通点に私…

2018-31 映画を作りながら考えたこと

高畑勲 著『映画を作りながら考えたこと』読了 数年前「かぐや姫の物語」公開記念として、テレビで高畑作品が放映された折に「ぽんぽこ」と「おもひでぽろぽろ」をあらためて観た。ジブリ作品を観るのは実に久しぶりのことだった。それまでどちらかといえば…

2018-29,30 美学への招待

佐々木健一 著『美学への招待』読了 私はビートルズがよくわからない。いや、普通に好きだし、かっこいいと思う。しかし、音楽雑誌や私の周囲の扱いをみていると、ビートルズは他のロックバンドとは一線を画すもののようだ。ロックの歴史を考えたときに、特…

2018-28 諸星大二郎の世界

コロナ・ブックス編集部 編『諸星大二郎の世界』読了 まえがきによれば、本書は「その圧倒的画業の変遷と、作家自身の深層を掘り下げることを目的として作成」された一冊である。諸星の作品群を「古代」「民族」「東洋」「南方」「西洋」「日常」という六分…

2018-27 がん哲学外来へようこそ

樋野興夫 著『がん哲学外来へようこそ』読了 母に膀胱がんが見つかった。死に至る病であるがんとどう向き合えばいいのか。そんなヒントを求めて、本書を手にとった。前回の立花隆 著『がん〜生と死の謎に挑む』の中で著者のことを知った。 これは新潮新書全…

2018-26 がん 生と死の謎に挑む

立花隆 著『がん 生と死の謎に挑む』読了 先日、母が血尿を出した。病院にて膀胱がんとの診断が下った。 本書は以前、母が別のがんで手術を受ける前に、一度読んだのだが、そのとき著者が膀胱がん患者であることが記されていたことを思い出し、改めて再読す…

2018-25 埴谷雄高は最後にこう語った

松本健一 著(聞き手)『埴谷雄高は最後にこう語った』読了 埴谷雄高の書くことは難しい。埴谷雄高の語ることはおもしろい。 本書は埴谷雄高が鬼籍に入る、およそ二年前に行われたロングインタビューを書籍化したもの。難解な形而上小説『死靈』の理解の一助…

2018-24 生命に部分はない

A・キンブレル 著、福岡伸一 訳『生命に部分はない』読了 訳者の前著『生物と無生物のあいだ』『世界は分けてもわからない』を読んだことがあり、いずれもとても面白かったので、本書も気になって手にとった。 「動的平衡」に関する内容かと思って読み始めた…